考課者研修のすすめ
先日、ある支援先で幹部の方々を対象に、3回に分けて考課者研修を行いました。この支援先ではこれまで評価制度を導入していなかったのですが、今後は必要になるとの認識から制度を整備することになり、実際に運用に移る前の段階で考課者研修をしたものです。
初回は評価の仕方について基本を理解いただき、次いで実在する従業員を数名選んで模擬査定をしてみたのですが、実際にやってみると、評価項目によっては考課者による違いが相当大きいことが分かりました。考課者それぞれが異なる経歴やモノの見方があり、かつ、これまで人事考課の経験がなかったのですから当然といえば当然ですが、最終的にはある程度のところまで揃えていかなければ評価に対する信用が生まれませんし、実務が回りません。
等級別の各評価要素に照らし、この会社ではどの水準を求めるのか、なぜこの人をこのように評価したのかを議論する中で、「わが社のこの等級の標準的な評価はこのレベル」という評価の基準が少しずつ生まれ始めてきます。また同時に考課者自身が自身の評価傾向について、例えば、評価差を大きくつけるorあまり差をつけない、厳しめor甘め、といった認識することもできてきたようです。
一度模擬査定をやって議論をした後、時間をおいてもう一度実施してみたところ、考課者によるブレはかなり収まってきました。人間が評価をするので、考課者による違いは完全になくすことは不可能ですが、それが一定の範囲に収まっていれば、査定会議を経ることで妥当かつ納得性のある結論に導きやすくなります。この支援先では評価制度を策定したばかりで、評価要素に沿って部下を観察することがまた十分できていなかったとの認識も共有され、本格導入の前にもう一度模擬査定をすることになりそうです。
